「それはオレの魚だ!」ボードゲームでもアプリでもできるゲーム

オレの魚? 一体どういうこと?
今回ご紹介するのは、「それはオレの魚だ!」、そんな名前のボードゲームです。

原版は「Hey, That’s My Fish!」というアメリカのゲームで、その完全日本語版です。
まずゲーム名から勢いあり、魚を獲られたくない!という気持ちがよく伝わってきますし、「ヘイ!」と呼びかける原版のタイトルも雰囲気があってそれがまたいいんですよね。

この「それはオレの魚だ!」、どんなゲームかを一言で説明すると、「ペンギンが魚を獲り合うゲーム」です。ルールもたいして難しくありません。

「ペンギン」といえば、なんとなく可愛らしい見た目をイメージしますが、このペンギンさんはいかにもアメリカな感じのイラストの濃さ。よく言えばワイルド、そうでなければ悪そうな見た目です。ぶっちゃけて言ってしまうと、可愛くない。

ゲームの箱の表のペンギンなんて、いかにもごうつくばりな感じのペンギンがドヤ顔で魚を抱えており、とにかく魚を大量に獲れたらいい、というのがよくわかります。後ろのペンギンは、「オレの魚を返せー!?」ってとこでしょうか。

旦那はこの箱が気に入ってジャケ買い(?)したそうです。値段もお手頃なので、勢いで買っちゃったみたいですね。

実際のゲームもそのとおりで、いかに他の人に獲らせずに自分がたくさん獲るか、常に最適行動を考えながら進めていくゲームです。

お手軽にできるしルールは簡単だけれど、他のプレイヤーの先の行動を読んでそれを阻止するように、なおかつ自分が勝てるように動かなければならず、遊んでみるととても奥の深いゲームであることがわかります。

とにかく魚を獲りまくれ! 「それはオレの魚だ!」の遊び方

ゲーム背景としては、夏の氷が溶けかかった季節。溶け残っている氷の上でぴちぴちはねている魚を狙ったペンギンたちの壮絶なバトルがはじまります!

そういった事情により、ゲームの舞台は海の上。ゲームパーツとしては、1~3匹の魚が描かれた六角形の浮いた氷のタイル――浮氷タイルが計60枚(氷の上の魚が1匹だけ描かれているのが30枚、魚が2匹描かれているのが20枚、魚が3匹描かれているのが10枚)と、赤・青・黄・緑のペンギンのコマ――それぞれ各4個ずつの計16個を使います。

遊べる人数は2~4人。浮氷タイルは常に60枚すべてを使いますが、ペンギンのコマは各プレイヤーが担当の色を決め、2人対戦のときは2人のプレイヤーが選んだそれぞれの色のコマ4個全部を、3人対戦のときは3人が選んだ3色のコマを各3個ずつを、4人対戦のときは各色2個ずつを使用します。

では、遊び方を説明します。

1.60枚の浮氷タイルを使い、狩場を作ります。タイルをよく混ぜて写真のとおり、「タテ8列×一番下の列が8枚」になるように並べます。

2.ペンギンの色を選び、ペンギンのコマを1匹ずつ順番にタイルの上に並べます。置く場所は必ず「魚1匹のタイル」の上で、1つのタイルに1匹のペンギンしか置けません。ペンギンのコマをすべて並べ終わったらスタートです。一応ルールには最年少のプレイヤーから手番を行うように書かれていますが、じゃんけんで順番を決めちゃってもいいと思います。

3.ペンギンのコマを動かします。手番で動かせるのは1つのコマだけです。浮氷タイルの直線(左右と斜め方向)であれば、どこにでも動かせます。ただし、他のペンギンがいないコマに限ります。

4.コマを動かしたら、それまでコマを置いていた浮氷のタイルがもらえます。もらったタイルに描かれた魚の数が手番プレイヤーの獲得数になり、次のプレイヤーに手番が移ります。

必ず1つのコマを動かさなければならず、もしすべてのコマを動かすことができなくなったら、最後に乗っていた浮氷タイルを獲得しつつ、ペンギンはその狩場から退場することになり、そのプレイヤーはゲームを抜けることになります。


5.すべてのプレイヤーのペンギンが浮氷タイルの上からいなくなった時点でゲームは終了です。魚の獲得数が一番多いプレイヤーの勝ちとなります。もし魚の数が同じだった場合は、獲得したタイルの数を比べて多い方の勝ちとなります。

「それはオレの魚だ!」のオススメポイント

とにかくお手軽です!

ルールが簡単なので、初めての人でも少しの説明ですぐに遊べます。1回のゲームにかかる時間はじっくり遊んで30分、早ければ15~20分くらいで終わります。ちょっと時間の余っているときなどに、軽い気持ちで始められるゲームです。

いろんな作戦が立てられます!

「魚をたくさん集めたら勝ち」というシンプルな目的ですが、その手段はいろいろあります。2匹や3匹といった、1枚で複数点獲得できる浮氷タイルを取りに行くのか、1匹のタイルでもたくさん集めるのか――どちらにしても、どの場所を狙うべきなのか。考えることはたくさんあります。

また、相手の動きでどんどんタイルの並び方は変化します。相手の動きを読んで先手を打つのか、それとも相手の動きを見て対応するのか。お手軽な中でも遊び方はいろいろあって、それがまた面白いんです。やればやるほどハマってしまいます。

予想外の展開が待っている!

2人~4人で遊べるゲームではありますが、できることならやはり4人で遊ぶのがおススメです。2人で遊ぶと将棋のように、1対1で相手の行動を読みあうゲームになるのですが、4人で遊ぶとそうは行きません。4人それぞれ違う思惑が絡まりあって、どんどん予想外の展開が起きます。

そんなことを言うと「なんだか難しそう……」と思うかもしれませんが、実は逆なんです。4人もいると、よっぽどの達人でないと、みんなの動きを読むことなんてできません。

そのため、誰にでも勝つチャンスが出てきます。初心者と経験者が混ざっても、いつもいい勝負になるんです。考えないと勝てないのに、考えても思い通りにはいかない……そのバランスがとてもよく取れていると思います。

ペンギンがなんとなく小憎たらしいのがまたイイ!


相手の邪魔をすることも多いゲームですが、こういうゲームって、コマが可愛いとなんとなく気が咎めちゃったりすることがあります。もしもコマが毛皮ふさふさの可愛い子ペンギンだったら、「道を塞いだらかわいそう」とかって思っちゃいませんか?

その点、このゲームは大丈夫。最初に書いた通り、なんせペンギンが可愛くないんです! むしろ若干憎たらしいくらい! なので、通せんぼしたり、道を塞いで氷の上に閉じ込めたりすることもためらわずにできるわけです。意外と重要なポイントかもしれません。

タブレットやスマホでできるアプリもあります

浮氷タイルなど、細かいパーツを用意するのが面倒だな、と思う方がいらっしゃるかもしれません。安心してください! この「それは俺の魚だ!」にはiphone/androidのアプリ版もあるんです。こちらは原題の「Hey, That’s My Fish!」で配信されていますので、探すときは気を付けてください。

アプリ版もルールは同じです。1台にインストールしてあれば最大4人で遊ぶことができます。ただし、スマホを4人でのぞき込むのは少し狭いので、タブレットの方が向いていると思います。

ちなみに、こちらのお値段は200円強。ボードゲーム版に輪をかけてお得です。いつでも手に入れられるのもうれしいところです。そして、準備も片付けもいらないんです。ただアプリを起動するだけ。さらに手軽に遊べますよね。

ただし、遊ぶスペースさえあればボードゲーム版の方が見やすいですし、実物のコマやタイルを触った方が魚を集めている実感はあるかもしれません。どちらがいいかは、プレイヤーのお好みと状況次第ですね。

アプリ版ではコンピューターと対戦できたり、ゲームを始めるときのタイルの配置をいくつかのパターンから選べたり、細かい変更が加えられています。選べるタイルの配置はいろいろな目標が決められた「achievements」を達成していくことで増えていきます。

簡単なところでは「HANDS OFF」というコンピューター4人の対戦を観戦するだけで達成できるものがありますが、魚3匹のタイルを1枚も取らずに勝利する「NINJA」のように難しい条件のものもあります。

すべての達成を目指すといった、ボードゲーム版とはまた違った楽しみ方もできるところがアプリ版「Hey, That’s My Fish!」の魅力です。

そして肝心のイラストですが、ペンギンのイラストはボードゲーム版のちょっとリアル風なタッチとは違ってデフォルメが効いているのですが、それでもやはり子憎たらしい感じがしっかり出ています。さらには、ペンギンの行き場がなくなったときに、サメ(シャチかも?)に食べられる演出が入っていたり、変なところで過激さが増していたりもします。

氷からペンギンが落ち、喰われるような音まで入っているのは面白いようなやりすぎのような気はしますが……。

アプリ版だと、いつでもどこでも1人でも遊べるのがいいですよね。アプリ版を購入しておくと、みんなで遊ぶときに備えてコンピューター相手にトレーニングをすることもできちゃったりするわけです。暇なときの時間つぶしにももってこいです。

個人的には、ボードゲーム版とアプリ版のどちらもあると、よりこのゲームにハマって楽しめる気がします。

理想的なゲームの進め方

こうやってゲームを進めることができたら、勝てるんじゃないかと私が思っている進め方を少しだけご紹介してみます。

とにかく、自分だけの狩場を作ってしまえばいいんです! 周りの浮氷タイルの魚を獲りつくし、孤立した自分だけの氷の島にしちゃうんです。そうすれば、その中では他のペンギンに邪魔されることなくゆっくり狩りが楽しめます。

その氷の島の魚はすべて自分が獲得できるのが確約されるわけですから、違う狩場にいる他のコマを優先的に動かし、そのコマが狩場を退場してから、のんびり孤立した島の魚を獲っていけばいいんです。

まあ、理想はそういう進め方ですが、他のプレイヤーはもちろんそうさせまいと邪魔をしてくるので、なかなか思いどおりにはいかないのがこのゲームの面白いところでもあるんですけどね。

さいごに

この「それはオレの魚だ!」に関しては、参加プレイヤーによってかなりその場の雰囲気が変わってくるかもしれません。譲り合ってみんなで仲良くわけっこするように進めていくか、とにかく他の人には渡さない!という強い意志のもと、徹底的に他を排除しようとするか……。

子どもと一緒に遊ぶなら前者で仲良く進めていけばいいと思いますし、後者であれば、大人だけでのガチ勝負でやってみたらいいと思います。どちらにしろ、盛り上がれるパーティーゲームであることは間違いありません。

ただし、コマやタイルなどのゲームパーツが細かいので、小さいお子さんがいるところでだとやりにくいかもしれません。子どもがまだ小さいと、細かいものにとても興味を持ちますもんね。テーブルに広げてあるのを見ると、手を出したくなっちゃうのは仕方がないことです。

一応、このゲームの対象年齢は8歳以上となっています。小学生以上のお子さんがいらっしゃるご家族で遊ぶときや、お友達との集まりなどで遊ぶときなど、ゲームの候補の一つとして加えてみてはいかがでしょうか。