魔女の宅急便の良さ独自見解&ネタバレ|時を越えて感動!

1月5日、金曜ロードショーで「魔女の宅急便」が放映されました。

魔女の宅急便、私にとっては子供時代から大好きなジブリアニメです。

小学2年のころ、魔女の宅急便キキに憧れて「頑張ればホウキで飛べる!」と信じ、ホウキにまたがって飛ぼうしていた私。当時の友人に会うと「あの頃一緒に遊んでてほんと馬鹿だな~と思ってた」なんて言われる始末。

お年玉を貯めて買った「魔女の宅急便」のビデオ。デッキが壊れて取り出せなくなって大泣きした思い出。「魔女の宅急便」は私の中の青春だったといっても過言ではありません。

そんな「魔女の宅急便」ですが、幼少期に観た時と大人になってから観た時ではかなりその感動ポイントも違いました。という訳で、幼少期と大人になってから観た「魔女の宅急便」の感動ポイントの違いを見ながら改めて「ジブリアニメ」について独自に見ていきたいと思います。

「魔女の宅急便」あらすじ

「魔女の宅急便」の主人公キキは魔女の子供。魔女は13歳で独り立ちしなければならないというしきたりなので、キキは愛猫ジジと故郷を離れ自分たちの街を探しに行きます。

ようやく見つけた自分が思い描いていた素敵な街、でもそこに暮らす人は魔女がよくわからずキキたちを受けいれてくれない…。

そんな中、パン屋のオソノさんの店の空き部屋を借り、パン屋のお手伝いをしながら自分の才能を生かした仕事「空飛ぶ宅急便」を始めるキキ。

途中出会った自転車少年トンボとの数々の心のすれ違いを繰り返しながらいくつもの苦難を乗り越え、最後はトンボの命の危機を救い街の人から認められ自信を取り戻して街に溶け込んでいく…という話。

幼少期に観た時の感想

幼少期はただ「キキ可愛い~」「私も飛びたい!」「一人で自分の街を探すなんて大人~」なんていう単純な憧れを抱いていたというのが率直な感想。

そもそも「よその街の人がキキを受け入れてくれない」という場面がよくわかっていませんでした。人生経験が少ない小学生のころ、まだ友達同士の「仲間はずれ」くらいしか経験のない子供にとって「よその街の人から受け入れられないって何?」という感じだったのでしょう。

「空を飛びたいな~飛んだら修行にいくんだ~♪」そんな憧れを胸に日々過ごしていた私でしたが、その年代の子供にとって「魔女の宅急便」はそれで良かったのだな…と改めて思います。ある意味世代を越えた大作とはこれではないかと思えたのは、子供を産んでから初めて金曜ロードショーで観た時だったのではないでしょうか。

アラサー「魔女の宅急便」で涙する

子供の頃に観た「魔女の宅急便」では全く涙すらなかったのですが、子供に観せるためにつけた金曜ロードショーの「魔女の宅急便」では…

「ママが子供時代に大好きだったお話だよ~」と見始めて、終わりの頃には嗚咽…。

最初はがむしゃらに頑張るキキですが、徐々に色々な人に出会いカルチャーショックを受けるキキ…。

特にキキの心情が揺れるシーンとしていくつか挙げると…

「にしんと南瓜の包み焼き」を乱暴に受け取られるシーン

孫の誕生日のために「にしんと南瓜の包み焼き」を作るおばあさん。

しかしオーブンが故障していてキキとの約束の時間に間に合わなかった…。おばあさんはキキにお代を渡そうとするもお代だけはもらえないと、キキはおばあさんと古い薪のオーブンで一緒に作ることに…。

そんな思い入れ満載の「にしんと南瓜の包み焼き」を急に降ってきた土砂降りの雨の中届けると、「これきらいなのよね…」とおばあさんの孫に乱暴に受け取られる始末…。

これは経験しないとわからない胸の痛みです。幼い子供にはまだ分からないかもしれませんが、このシーンで揺れ動くキキの気持ち…どこかガツンと殴られたような、想像していたものとは違う相手からのリアクションにキキが非常に傷つくシーンです。

働いている自分と華やかな世界にいる同世代を比較するシーン

13歳と言えば、男の子は反抗期、女の子も周りと一緒でないと不安になったり他人と自分を比較してしまう言わば多感な時。

働いている自分と、趣味やお洒落に没頭する同世代の人たち…。

やっとトンボに心を開きかけたと思っても、しきたりが邪魔をする…。流されては行けない…。なら閉ざしてしまうのが一番…。そんなやきもきするシーンでのキキの心情は、アラサーでなくとも部活や受験、社会人を経験していると誰しもが感じたことがあるものでしょう。

魔力が衰えてもがくシーン

葛藤の中でキキの魔力は衰え始め、いよいよ自信を失っていきます。

唯一の取り柄「空を飛ぶ」ことができなくなったキキは、仕事もできなくなります。完全に自信を失ったキキは、自分探しに出かけるためのお休みと称して、以前森の中で知り合ったウルスラの絵の工房へと出向き色々な話をすることで少しずつ自分の心を解きほぐしていくのです。

まずこんな体験は13歳ではできないかもしれませんが、大学生ほどになると、自分探しや社会勉強として留学したり旅行に出たり、自分を客観的に見てみるということは誰しもが経験するのではないでしょうか。

キキは13歳と少し早い自分探しですが、この揺れ動く心情はアラサーにとってすでに経験したものではあるものの、自分の通ってきた道と、我が子がこれから通る道…ダブルで色々と考えてしまうモノです。

「にしんと南瓜の包み焼き」のおばあさんと再会したシーン

キキにとって一緒に「にしんと南瓜の包み焼き」を作ったおばあさんは、本当に自分のおばあちゃんと思える程の存在…。必死に届けるも孫に酷い言われようだった「にしんと南瓜の包み焼き」。

そのおばあさんが自分のために焼いてくれた「ケーキ」は、キキにとっては胸の痛みもありながらも、自分のしてきたことが報われた瞬間だったのかもしれません。おばあさんには見せないように涙を拭う姿にアラサーの私の涙腺も崩壊。

トンボの命を救うために命懸けで飛んだシーン

飛行船の事故により命の危機に晒されたトンボを、キキがデッキブラシで助けに行くシーン。これはもう幼少期の子でも息をのむシーンです。

ただがむしゃらに余計なことは考えずにトンボを助けたいがために飛ぼうとするキキ。落下寸前でトンボの手を見事にキャッチし、無事に地上に降り立ったキキですが、そこで舞う街の人からの紙吹雪…それからキキはこの街の「魔女」として住人から愛されるわけです。

認められたいがためにしたことではないけれど、誰かのために一生懸命になるって本当に素敵なことで、人の心を動かすということがわかるシーンですが、まだまだ小さい子供には「キキすごーい!」「また飛べてよかったー!」くらいの感想かもしれません。

「魔女の宅急便」の良いところ

幼少期からずっとファンだった「魔女の宅急便」ですが、何が良いかと言うと、単純な物語でありながら、キキの人間としての「心の成長」が感じられるところだと思います。

13歳のキキという少女に、5歳の女の子だろうがアラサーだろうが、自分自身を重ねることができるところにジブリ作品の良さを感じます。

「空を飛べる!」とか「猫とお話できる!」とか単純なところから出発し、「あの時の自分と一緒だ…」となり、「キキ、本当によかったね…」と、世代を越えて色々な目線で観る者を楽しませてくれる奥深い物語はそうそうないのではないでしょうか。

「魔女の宅急便」の謎

ジブリ作品は、子供から大人まで楽しめるものですが、よくある感想として、「1回では理解できない」というものがあります。

例えば「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」は、1回観ただけでは「?」な部分が多かく、何回も観て何となく宮崎駿監督の言いたいことがわかった…という作品もあります。

「魔女の宅急便」に関しても「なんでキキは飛べなくなくなったの?」「なんでジジの言葉が分からなくなったの?」という疑問への明確な答えが見つかりません。捉え方がそれぞれ違うから敢えて正しい答えはないのでは…とも思っていたのですが、どうやらネットなどで検索をしていると、宮崎駿監督が仰るには

「ジジの声はもともとキキ自身の声で、キキが成長したためジジの声が必要なくなった。」という解釈だそうです。何とも素人にはわかりません!正直一番腑に落ちない答えです。もっと分かりやすく…とも思いますが、きっとこれに関してはアラフィフくらいで分かるようになるのでしょう…。

というわけで、「魔女の宅急便」を30年近く愛している私ですが、まだまだ理解出来ないところもある…というのも「ジブリ作品」の良さの一つかもしれません。

キキとウルスラの声優は一緒

有名な話かもしれませんが、キキと、森に住むウルスラの声優は同じ方(高山みなみさん)がされています。私自身大きくなってからその事実を知ったのですが、キキとウルスラが同じ場面で登場している回数は後半かなり多いです。

同じ声優が演じられていることに気づかない程だったので、高山みなみさんの演じ分けには脱帽です。

「魔女の宅急便」には原作がある

「魔女の宅急便」と言えば「ジブリ作品」と思いがちですが、実は原作があり、それをアニメーション化したのが宮崎駿監督だそうです。

原作は“角野栄子”さんの絵本で、1巻から6巻まであるのですが、原作を知ったのが大学生の時で、私も2巻ほどまで読みましたが、ジブリの魔女の宅急便の世界観に慣れすぎていたため、なかなか読み進められず断念してしまいました。

ジブリと言えばジブリ飯も話題!

ジブリ作品と言えば話題になるのが物語の中に出てくる「食事」。

ジブリ作品の中で食事はとても重要な存在。食材が大きく描かれ、当時の時代背景や食文化等を表現すると共に、頬ばる仕草にもその時のキャラクターの心がこもっている大事なシーンとして描かれれます。

「魔女の宅急便」でも「ホットケーキとソーセージ、ミニトマトのプレート」、「にしんと南瓜の包み焼き」「KIKIのケーキ」というような「ジブリ飯」が登場します。

そんな「ジブリ飯」の展覧会が開かれていることはご存知でしょうか。

ジブリ飯の企画展示「食べるを描く」は、三鷹の森ジブリ美術館にて2017年5月27日から開催されており、これまでの企画展示は1年間という予定だったのですが、この「食べるを描く」においては好評に付き半年間延長することが決定したそうです。

これはジブリの「食」が多くの人に感動を与えてきたということが明確に分かる出来事です。印象に残る食事シーンがどのように作られているのかということや、食事を作るキッチンが実物大で再現されている等、ジブリの世界観に入り込める内容となっているようです。

自宅から遠いので、子連れの私は足を運べるかはわかりませんが、お子様がそこそこ大きくなり、しかもジブリの大ファンだ!というご家庭は、遠くてもお子様と足を運んで行く価値ありかと思います。

最後に

ジブリ映画の中で何度観ても飽きない「魔女の宅急便」。

その良さは揺れ動く少女の心が繊細に捉えられていて、どの世代の女性にも共感できる部分があるというところにあると思います。子供には子供なりに、大人には大人なりに、感動する部分は違うけれど心を掴んで離さないジブリ作品「魔女の宅急便」。

アラサーが観るとまた幼少期とは違った新鮮な角度から楽しむことができると思います。もう観たから…という方も、ぜひ新たな気持ちで鑑賞してみて欲しいと思います。