大河ドラマ「西郷どん」|第三回「子どもは国の宝」

タイトルと中身のリンクが一瞬だったな、と思うくらい気を取られるシーンが山ほどありました。

とりあえず今年の大河ドラマ、子役が当たり過ぎ!

あらすじ

主人公・西郷吉之助の家には四男も生まれ、喜ばしい反面ますます生活は苦しくなることに。

祖父と弟が体調を崩しても医者に診せてやることも出来なければ、良いものを食べさせ栄養をつけさせてやることも出来ない困窮ぶりに、父・吉兵衛は借金を覚悟します。

豪商より100両もの大金を借りることに成功した西郷親子は、その帰り道に芋を盗んで追われている少年・中村半次郎に出会います。身なりこそ物乞いのようでしたが、元は武士の子で、見事な太刀裁きで追いかけて来た大人三人を見事に打ち負かして去って行きます。

その頃、江戸の薩摩藩邸では斉彬の息子が幼くして息を引き取っていました。実は斉彬はこれまでにも続けて三人の子を亡くしており、さすがにおかしいと疑ったのでしょうか、捜索した床下から呪詛の品を見つけ出します。

そしてその呪いをかけたのが、父・斉興の側室である由羅ではないかという噂が薩摩には流れます。

斉彬は、江戸幕府の老中阿部正弘に薩摩藩が行っている密貿易の件を密告し、これにより父の失脚を図ります。後日、薩摩藩家老の調所広郷は江戸幕府へ呼び出しを受けます。密貿易の件を全面的に認めた調所ですが、頑なに自分が一人で行ったことと主君を庇い、その夜に服毒自殺をするのです。

これに藩主斉興は憤慨し、斉彬派の家臣たちを次々に処罰していきます。

西郷に目をかけてくれていた、赤山靭負にも切腹のお沙汰が下ってしまい…と、来週に不安だけを抱く終わり方で第三回は終わりました。

調所広郷という人

たとえば幕府側の視点で描けば薩摩藩や長州藩はひどく悪い印象になってしまったり、明治維新側の視点で描けば新撰組がひどい集団のような描かれ方をしてしまうように、どうしても敵対する側の人間に視聴者は憤るものですが、調所広郷もこの大河を三話見ただけの人には悪役が成敗されたように映ったことでしょう。

しかしこの西郷が今生きている薩摩藩が成り立っているのは、彼のおかげなのです。明治維新に薩摩藩が大きく貢献することが出来たのも、彼が土台を作ったと言っても過言ではありません。

薩摩藩には、500万両の借金に80万の利子という、返済能力を遥かに超えた借金がありました。調所広郷はそのとんでもない借金を、返済期限を250年に延ばし、豪商に藩債権を買わせ、奄美大島などの黒砂糖を安く買い上げ薩摩藩の専売とし、幕府の目をかいくぐって琉球や清国と密貿易をし、と強引という言葉では済ませられないほどの方法で借金を片付けてしまったのです。

こうして調所が経済面を安定させてくれたおかげで、のちの幕末に活躍する西郷や大久保利通は自分の藩のことだけではなく、日本全体のことを考えて行動が出来たというわけですね。

ではなぜ調所広郷は、嫡男斉彬よりも次男である久光を藩主にさせたがっていたのか?

調所が片付けた500万両もの借金は、斉彬の曽祖父に当たる島津重豪が作り上げたものでした。島津重豪は蘭学に傾倒し、地方に学校を整備したり天文学を充実させたり世界地図を作ったり…一見新しいけれど役に立つことをしていますが、今までにない西洋のことを学ぶにはお金がかかるのです。

こういうところから借金が膨らんだこと、そしてそれを整理するのに労力を要したことをよく知っている調所は、同じように海外に目を向けている斉彬が藩主となれば同じように借金を積み上げていくのではないのか、と危惧していたのですね。

要は由羅のように個人的な感情ではなく、薩摩藩のことを思って、斉彬を疎んでいたのです。きっとそんな悪い人じゃないんじゃないかな…という印象を与えて退場させてくれたのは救いがあって良かったです。

斉彬が生まれたときにうれしくて飲んだ酒の味を思い出した、と、遠回しに自分は今夜死にますと伝わる台詞が今回一番好きなシーンでした。それを止めなかったくせに、自分が首謀者なのに、死なせたくなかったと言ってのける、視点を変えたら一番の悪役になるということを示唆する斉彬もセットで良かったです。

「新しき藩主」

今週はお由羅騒動で斉彬派が不利になったところで終わりましたが、斉彬が藩主として立つということですね。

しかし最後に決まった赤山靭負の切腹は…決行されるのでしょうか。

まだ三話しか進んでいないのに、赤山様がー!!(泣)となれるのは上手く話に彼というキャラクターが入れている証拠です。西郷にとっては長くいてほしい存在ですが…大河ドラマの辛い点は、史実という決まった終わり方があることですよね…

来週が楽しみなような見たくないような、また一週間そわそわして過ごします。

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