無痛分娩 賛成?反対?100人のママに聞きました

あなたは無痛分娩に賛成?それとも反対ですか?

無痛分娩とは、脊髄のなかにある硬膜外腔というところに鎮痛薬を投与することで、お産の痛みを軽減させる方法のことを言います。

日本でも無痛分娩の割合は年々増えていますが、まだ無痛分娩が主流になっている欧米ほどではなく、広く普及していないのが現状です。

今回は無痛分娩についてどう思うか、100人のママにアンケート調査をしてみました。

無痛分娩、賛成?反対?回答結果


賛成69%、反対31%。
約7割のママが「無痛分娩賛成」と回答しています。
まず、賛成派のコメントを見てみましょう。

無痛分娩「賛成」・・・69%

【痛い思いをしなくても母性は湧く】

・お腹を痛めて産まないと母親ではない、無痛分娩は甘えだという考えがありますが、それらには何の根拠もないと思います。あえて出産時のあの激痛を経験する必要はないと思います。(東京都・36歳・女性)

・産みの痛みを味わってこそ母親、のような考え方は古いと感じます。(秋田県・25歳・女性)

・母性神話なんて馬鹿々々しいです。体力の消耗を抑えて生むのですから,お母さんにとっても赤ちゃんにとっても負担が少ないと思います。(栃木県・34歳・女性)

・無痛分娩といっても最初のうちは痛みがあるし、「愛情が薄れる」なんてことは全くない。分娩方法うんぬんではなく、元気に生まれてくれればそれでいいと思う。(福岡県・26歳・女性)

・お腹を痛めないと愛情がわかないというのは違うと思う。現に虐待されている子は無痛分娩で生まれているわけではないですし、無痛分娩で生まれた子でも愛されて育っていると思います。(愛知県・26歳・女性)

【産後の回復が早い、出産を楽しめる】

・私は長男を普通分娩、次男を無痛分娩で出産しています。格段に産後の体調は無痛分娩の方が母体には楽で、育児がすぐスタートな母親には大変良いと思います。(神奈川県・39歳・女性)

・産んで終わりではなくそこから慌ただしい子育てが始まるのだから、母親の負担がすこしでも減るのであればそっちのほうがいいと思う。(大阪府・32歳・女性)

・私は里帰りをする事もなく、出産後すぐに日常に戻らなければならなかったので無痛分娩を選択しました。産後の回復も早く、すぐに子供の面倒を見ることが出来ました。(神奈川県・36歳・女性)

・痛みが怖いという人は無痛分娩でも良いと思います。人それぞれ前向きな気持ちで出産できた方が良いので。(滋賀県・34歳・女性)

・痛みを和らげる事でリラックスして出産を迎えることが出来る。そうすれば、出産のその時を冷静に目に焼き付けられるんじゃないかと思う。(広島県・40歳・女性)

【安全面は気になるが、メリットはある】

・出産は、体力がかなり消耗されるので、無痛分娩の力を借りてもいいのではないかと思います。しかし、最近トラブルの話もテレビで見るので、安全面は気になります。(大阪府・38歳・女性)・無痛分娩に慣れた産婦人科医がいることが前提で賛成です。危険がないのであれば、わざわざ痛い思いをして産む必要はないと思います。(埼玉県・45歳・女性)

・無痛分娩での医療事故が相次ぎ、安全性の問題において疑問を生じてはおりますが、私は無痛分娩賛成派です。妊婦さんが精神的にも肉体的にも負担なく出産できる無痛分娩の方が良いと思います。(埼玉県・30歳・女性)

・事故も多発しているのでもっとしっかりした条件をつくり、無痛分娩を選びやすい環境ができたらいいなと思います。(埼玉県・29歳・女性)

実際に痛い思いをして産んだママだからこそ「あんな痛い思いする必要ない」「痛みがないほうが、産後は楽」など、実体験に基づいたコメントが多くみられました。

ちなみに筆者は無痛ではなく、痛みを感じながら産みました。無痛分娩を実施していない産院だったので、選択肢がなかったのです。

産気づくまでは「無痛じゃなくてもいけるでしょ」なんて思っていましたが、陣痛期間じつに三日間!なかなか産まれず、痛みに耐え続けた結果、産後は全身筋肉痛になりベッドに自力であがれないくらい疲弊しきっていました…。

産後すぐ母子同室の産院でしたが、看護師さんが「ちょっとその状態じゃ無理よね…」と、子供を引き取って一日猶予をくれたくらい、ひどい疲れ方をしていました。そのせいか産後検診では悪露(おろ)がなくなっておらず、再検診になったくらいです。

産後に体力を温存するために、筆者は断然「無痛分娩賛成派」…ですが、手放しに「賛成」と言えないのが本音。最近、無痛分娩の医療事故で亡くなったり、麻痺が残ってしまうなどのニュースを多々目にしていますから…。

つぎは反対派のコメントを見てみましょう。

無痛分娩反対派

無痛分娩「反対」・・・31%

【理由があるならいいと思うが…】

・なにか理由があるなら無痛分娩をするべきであると思いますが、何も理由がなく自分で産む力があるのならリスクをおかすことはないと思います。(静岡県・24歳・女性)・どうしてもそうするしかない以外、無痛分娩、反対です。痛みを越えて産んだ方がその後の自覚や覚悟、出産の喜びが多いと思います。(山梨県・39歳・女性)

【リスクがあるのでしないほうがいい】

・無痛分娩の件数がまだまだ少ない日本で、あえてその方法を選択することに抵抗を感じます。陣痛促進剤を使う確率が上がるとも聞くので、リスクも高まるのではないかと不安も感じます。(東京都・38歳・女性)

・新聞等でみると母子ともになくなっていたりするので全ての人たちが無痛分娩に適しているとは言えないから。(岡山県・22歳・女性)

・麻酔薬で生死を彷徨ったママが知り合いに居ますので体験談を聞いて怖かったです。(大阪府・46歳・女性)

【痛みがあってこそ母性が産まれる】

・出産は赤ちゃんも痛い思いをして頑張っているので、一緒に痛い思いをして乗り越えた方が我が子への愛情が深まる気がするからです。(三重県・32歳・女性)

・おなかを痛めて産むからこそ、子どもを大切に思い、愛情を注げると思います。(神奈川県・45歳・女性)

・どちらかと言うと反対です。自分のお腹を痛めて産んだ子の方が、母親だと自覚し、より子育てを大切に出来ると思います。(滋賀県・25歳・女性)

・出産はあり得ない程痛いですが、その痛みを味わったからこそ得る事のできる愛情が、母親の持つ無償の愛情の一部だと思うからです。(神奈川県・48歳・女性)

リスクを考えたうえで「反対」としているひとも多いなか、「痛い思いをしないと愛情が産まれない」とコメントしている方も多数いて、正直驚きました。こういった考え方は、なんとなく「実母や姑世代が言うこと」という印象があったからです。

ちなみに「反対派」の年齢層ですが…
こちらが回答者全員の年齢分布。

そしてこちらが、無痛分娩反対派の年齢分布です。

40代以上の方は、全体の14%。にもかかわらず、反対派の40代以上は、23%も占めていることが分かります。やはり年齢が上になると「無痛分娩反対」「出産に痛みはつきもの、当然のこと」と言うひとは多いということなのでしょうか?
しかし、注目したいのが10代~20代にも、無痛分娩反対派は多いという点です。

無痛分娩反対派の内訳

結局のところ年齢関係なく無痛分娩反対派はいるわけですが、反対派のなかでも理由はほぼ二分化されていました。内訳がこちらです。

「痛みがあるからこそ愛情がわく、だから無痛分娩反対」というひとが58%。半数以上です。対して「麻痺や死亡など、無痛分娩のリスクを憂慮して反対」というひとは、42%。

無痛分娩のリスクを考えたうえで反対と結論付けるひとも多いなか「痛みを乗り越えてこそ、母親になれる、愛情が湧く」と精神論的な理由から無痛分娩に反対する人も一定数いるということがわかりました。

現代の世の中においても「妊娠中、火事を見るとアザのある子が産まれる」「お腹が前につきだしているから、男の子が産まれる」など、前時代的なジングスや迷信は出産につきもの。これらと同じように「お腹を痛めて産まないと愛情がわかない」という言い伝えも、脈々と後世に伝えられていくのだろうな、そのように思えるアンケート結果となりました。

実際のところ筆者の友人は、三人の子のうち一人を無痛分娩していますが、一人だけ愛情を感じないなんて言ってるのを聞いたことがありませんし、三人とも分け隔てなく愛情たっぷりに育てていると傍から見ていても感じます。

虐待する親の全員が無痛分娩かと言えば絶対にそんなことはないでしょうし、むしろ痛みに耐えて産んでも子供を殺してしまうような親も世の中にはいるので、痛みと愛情はかならずしみイコールで結ばれているわけではないと思うのですが、どうなのでしょうね。

おわりに

無痛分娩を実施する産科が増える一方、無痛分娩による死亡事例や、障害が残った事例なども多数報じられているのが、いまの日本の現実です。

安全な医療が提供され、どの産院でも安心して無痛分娩を選択できる環境が整いますように。そしてどのような選択をしても、まわりからごちゃごちゃ言われず、自分の思い描く形で、母子ともに無事元気な出産ができますように。

そう願ってやみません。